求職者にとって転職エージェントを利用することが最も転職活動をしやすい方法になるのですが、今の日本には1000社以上の転職エージェントがありますので、どの転職エージェントを利用すれば良いのか分からないということが難点かもしれません。
基本的に、転職エージェントの多くは東京などの主要都市を主戦場としているので、地方の場合は、全国展開している大手の転職エージェントを利用することになるのですが、主要都市で仕事をする求職者からすると、非常に多くの転職エージェントが乱立しているという状況です。
求職者が選択できる転職方法には、転職エージェントの他、転職サイトやハローワークなどいくつかの方法があるのですが、転職エージェント以外の方法は求職者自身が求人開拓などすべてのことを行う必要があり、非常に手間です。
求職者の多くは、離職して転職活動に没頭するというよりも二足の草鞋を履くということで、現職の合間に面接などを受けるということで、時間的に制限があります。
このように制限された限られた時間のなかで、いかに効率的に転職活動をするかという点においても、実は重要なことで、この観点で考えても、やはり転職エージェントを利用することがベストです。
乱立状態にある転職エージェントのなかで、自分に合う転職エージェント、または、一般的に評判の良い転職エージェントを利用することが更に良い選択で、より充実した転職活動を実践することができます。
今回は、良い転職エージェントと悪い転職エージェントの見極め方、それぞれを利用した場合にどのようなことが求職者に起こりえるのかについても言及します。
良い転職エージェントの見極め方
数多く転職エージェントが存在するなかで、良い転職エージェントというのは、そんなに多くはありません。
転職エージェントのタイプは規模で分けることができるのですが、大手の転職エージェントと中小規模の転職エージェントです。
大手の転職エージェントの特徴は、求人保有数が非常に多く、今の時代、複数の転職エージェントを同時に利用することが理想的と言われていますが、極端なことを言えば大手の転職エージェント1社だけの利用でも転職活動ができるぐらいです。
一方、中小規模の転職エージェントはと言えば、求人の数は少ないのですが、登録後の転職支援の質が高く、対比の意味で大手の転職エージェントと比較すると大手の転職エージェントよりもきめ細かい転職支援を提供してくれることがあります。
今お話しした対比については、あくまで総論的なことであり、1社ずつ具体的に紐解いていくと規模の特徴とは真逆の特徴を持っている転職エージェントもあったりします。
規模観点から考えて、求職者にとって良い転職エージェントとは、やはり求人をたくさん紹介してくれる転職エージェントと言えるため、大手の転職エージェントになります。
いかに転職支援の充実が期待できても、求人の数が少なければ転職することは絶対に無理ですし、求人の紹介数が多ければ、それだけ転職に向けて転職活動を展開することが可能になるということです。
転職支援は、求人紹介の先にあることであり、求職者からすると、まずは求人です。
転職エージェントを利用する求職者の多くは何を一番に期待して転職エージェントを利用しているのかと言いますと、求人紹介です。
今この記事を読んでいる求職者のなかで、『自分は転職支援の質を一番に考えているので、中小規模の転職エージェントを使いたい』という人も転職活動の方法には答えがないものですから、それはそれで間違えていないのですが、最も効率的に早く、質の良い転職活動をするためには大手の転職エージェントを使うべきです。
中小規模の転職エージェントを利用すると、確実に近いぐらいの確率で転職活動自体の期間が長期化します。
恐らく求職者の多くは、現職を早く退職して少しでも早く次の会社に転職したいと考えているでしょうから、その意味では少し求職者の理想とは離れてしまいます。
中小規模の転職エージェントを利用するでも良いのですが、その場合は、必ず同時に大手の転職エージェントを利用し、求人確保の環境は整えておいてください。
大手の転職エージェントでもリクルートがベスト
日本に大手と呼ばれる転職エージェントはいくつあるかご存知でしょうか。
固有名詞を出しますと、リクルート、マイナビ転職エージェント、エンエージェント、パーソルキャリア、JACリクルートメントです。
5社しかありません。
参考情報として、パソナキャリアを大手の転職エージェント群に入れる人もいますが、パソナキャリアは、派遣事業を含めると大手の『企業』に該当しますが、転職エージェント事業に関しては、その他の大手の転職エージェントよりも後発であり、若干、出遅れている感があり、大手の転職エージェントとは言えません。
今回ご紹介した5つの転職エージェントのうちで最も求職者に利用して欲しい、良い転職エージェントはリクルートです。
リクルートは、日本でも有名な企業の一つで、人材業界で言えば、総合人材企業として日本でトップの企業です。
東京に本社を構え日本全国にエリア展開し、求人数も日本で一番、転職支援実績も日本で一番、求職者が利用する数も日本で一番で、すべてにおいて一番です。
転職エージェントはどこでも求職者の転職支援と同時に企業の採用支援を行うのですが、採用支援に関しても日本で一番です。
つまり、日本の転職エージェントのなかで、取引する企業数が日本で一番ということです。
先程、求人保有数も日本で一番であるとお伝えしましたが、求職者にとっては、求人は生命線です。
どれだけ求職者に転職する意思があっても転職市場に求人がなければ転職は不可能です。
それぐらい求人は重要な存在ですが、そのような重要存在をリクルートであれば、相当数、紹介してくれますので、メリットがあります。
リクルートを利用することで、求人選択の範囲が広がり、求職者からすると、転職できる範囲も拡大するということが言えます。
数えるぐらいの求人のなかから、自分が最も転職したい企業を選ぶよりも、数多くの求人のなかから自分が転職したい企業を選ぶ方が選択範囲は広がります。
転職とは、そのときだけを考えて行う行動ではなく、転職をきっかけに自分の将来を見つめなおし、将来にわたり自分がどのようなキャリアビジョンを構築していきたいのかを考えることが必要です。
人生にも大きな影響を持つ転職ですから、求人数が多いということは、それだけ人生の選択範囲が拡大するということになります。
転職サイトも同時に使える転職エージェント
先程ご紹介した大手の転職エージェントのなかで、転職サイトを同時に運営している転職エージェントがあります。
マイナビ転職エージェントもそのひとつになるのですが、転職サイトと言えば、やはりリクルートです。
一時、転職サイトの順位としては、マイナビ転職がトップだったのですが、この1年、2年でリクルートが巻き返し、転職サイトとしてもトップに君臨しています。
日本でトップの転職エージェントと日本でトップの転職サイトをリクルートを利用することで同時に利用することができる転職活動はどうでしょうか。
まだ利用していないなかでも、何となく自分の転職活動が好転するような気はありませんか?
実際に絶対に好転すると言っても過言ではないのですが、それぐらい強力な武器になるということです。
リクルートを利用する際に、利用同意書に転職サイトも同時に利用するかどうかのチェックがあり、そこにチェックするだけで簡単に転職サイトも利用することができるようになります。
通常、転職サイトを利用する場合、求職者は、自分で履歴書や職務経歴書の内容を管理画面に登録し、管理場面内の結構手間な情報を入力しなければならないのですが、リクルートを利用すると、その手間を省くことができます。
実質的には転職サイトを利用するのではなく、転職サイトに掲載されている求人の紹介がリクルートからあるということです。
求職者からすると、一石二鳥の転職活動の環境を作ることができるということになります。
キャリアアドバイザーのフットワークが軽い
求職者が転職エージェントを利用すると、自身の転職活動を直接支援してくれる担当者が必ず1名つきます。
その担当者がキャリアアドバイザーになるのですが、キャリアアドバイザーは転職エージェントに在籍している社員で、正直なところ当たり外れがあります。
良いキャリアアドバイザーが担当になると良い転職活動をすることができますし、悪いキャリアアドバイザーを利用するとその逆の転職活動になってしまいます。
良いキャリアアドバイザーかどうかの見極め方として、求職者目線で最も簡単に見抜く方法はフットワークです。
フットワークが自分の価値観で軽いと感じるキャリアアドバイザーは良いキャリアアドバイザーと言えるでしょう。
フットワークの軽さとして、具体的に言いますと求人紹介の頻度が高いということです。
同じ転職希望を持っている求職者が2人いて、それぞれに違うキャリアアドバイザーが担当になったとしましょう。
一方は、毎日、新規求人の紹介があり、他方は、週に1回だけの新規求人紹介だとします。
1週間で考えると、どちらのキャリアアドバイザーも同じ数の求人紹介数になるのですが、求人は生ものです。
企業の採用活動は期間が制限されていますから、少しでも早く採用したいと考えています。
1週間前に企業から依頼された求人を悠長に1週間後に紹介されても、その1週間のなかで他の求職者の選考は進んでいます。
企業の選考は相対的な評価もありますが、『この求職者だ!』という求職者がいれば、選考途中であっても、これだと思う求職者に内定を出し、選考終了ということになります。
求職者からすると、求人紹介のタイミングは企業が転職エージェントに公開してからその人のうちに紹介された方が選考では有利になります。
相対評価になった場合でも企業は最初に選考をした求職者を基準に他の求職者を検討しますから、比較される側よりも自分が基準になっておいた方が良いのです。
悪い転職エージェントの見極め方
悪い転職エージェントを利用すると求職者の転職活動は自分では想像もしていなかったような違う方向の転職結果になってしまったり、人生にも影響を与えてしまいます。
悪い転職エージェントは、求人紹介や選考、内定のタイミングで、求職者に対してごり押しすることが傾向としてあります。
説教をする転職エージェントもなかにはありますが、それはあくまで求職者のことを考えてのことであり、決して悪い転職エージェントとは言えませんが、ごり押しは最悪だと思ってください。
求職者は自分の転職支援を仕事にする転職エージェントを自分の味方であり信頼を置いているでしょう。
そのため、転職支援を受けている途中に、転職エージェントを信頼し過ぎてしまい、転職エージェントの言うことは絶対だと自分の考えや意思よりも転職エージェントの意見を優先してしまうこともあります。
この場合は特に気を付けて欲しいのですが、悪い転職エージェントからすると、絶好のごりおしのターゲットです。
ごり押しとは、転職エージェントが自社の利益などを優先的に考えて、求職者が希望しないような企業へ転職するように仕向ける行為です。
この行為を受けると、普通の求職者はなかなか脱却することができず、自分が希望しない企業への転職をしてしまい、転職後に後悔して、転職先の企業が合わないなどの理由で早期に退職して、また転職活動をする羽目になります。
早期に退職するということは、キャリアの傷となり、その後の転職活動では絶対的に不利な要素です。
ごり押しをする転職エージェントの特徴は営業体質がすごい社風の場合です。
固有名詞は差し控えますが、『転職エージェント ごり押し』と検索してくれれば、ある程度、求職者も知りえることができます。
良い転職エージェントは大手の転職エージェントであり、求人紹介数が魅力でフットワークが軽いです。
悪い転職エージェントはごり押しが脅威になり求職者の転職そのものが失敗になる可能性があります。
転職エージェントは確かに絶対利用すべき存在ですが、転職エージェントの見極めは求職者の責任だと考えて慎重な転職エージェントをしてください。